2008年3月5日

bjリーグ 中野社長が起こした奇跡

先週の火曜日、bjリーグの中野秀光社長の講演会を聞くため、富士通コミュニケーションサービスさんにお邪魔してきました。
富士通コミュニケーションサービスは新潟アルビレックスBBのスポンサーで、チームとの共同企画で「アルビレックスBB エコスタンプラリー」(選手、廣瀬ヘッドコーチが参加するゴミ拾い)などの地域貢献活動にも携わっていらっしゃる会社です。

今回の講演会は、「夢へのチャレンジ!」と題した若い社員さん向けのセミナーで、テレビ会議システムで全国6か所をつなぎ、約130名の聴講者が参加しました。

中野社長がお話されたのは、「実際にある街で起きた、小さな奇跡」について。

中野社長はbjリーグに関わる以前に、新潟県にある人口4万人足らずの小さな町、小千谷市に建設費56億円の総合体育館を作り、1996年8月にこけら落としイベントとして、NBAのOB選手を中心としたチーム対当時の強豪チーム、熊谷組のビッグマッチを実現させるという、まさに「奇跡」としか言いようのない偉業を成し遂げた人です。

家紋屋さんの跡取り息子だったというビックリのエピソードから話は始まり、ゲートボールの指導員(!)、交通指導員、高校バスケ部の外部コーチ、審判、小千谷市青年会議所と様々な職に携わりながらも、バスケットへの情熱を持ち続けていた中野社長。

さらに、多くの仲間や賛同者に恵まれたことで、1000円の演歌のコンサートチケットですら売れ残る小千谷市で、8800円という高額チケットを完売させ、イベントを大成功に導いたのです。

また、このイベントで使用された、レーザー光線を用いた演出方法は、なんとK−1が演出モデルの原型として参考にした、当時としては画期的なものだったそうですよ。

…と、こうやって簡単に書いてしまっては、奇跡の重みが伝わらないかもしれませんが、かれこれ300回以上の講演会で同じ話をしているという事実が、この奇跡がどれだけの価値があったものなのか、どれだけの人に力を与え、支持されてきたかということの証明になるのではないでしょうか。

「僕はもう同じことしか話せませんから…」とご謙遜されていましたが、紙芝居屋さんのようにテンポよく、感情たっぷりに語られるエピソードのどれもが、非常に興味深く、楽しいものばかり。
「僕はね、ほんっとうに嬉しかったんですよ!」
そう何度も繰り返す中野社長の表情は、本当に嬉しくてしょうがないという満面の笑み。見ているこちら側までニコニコしてしまう、素敵な表情でした。

家業の家紋屋をしていたとき、気づいたら家紋ではなくバスケットボールを書いてしまっていたという話には一同大爆笑。
熊谷組を呼んだイベントの際、長岡市からわざわざ借りてきたダンクができる移動式のゴールが、会場である学校の体育館に入らず落胆していたところ、青年会議所のメンバーの大工さんが校長の家に行って「体育館の窓をくりぬくかせてくれ」と直談判、OKをもらったあと、夜を徹して、たった一人で窓をくりぬいていたという話には、ホロリと涙を流す人がたくさんいました。(同席されていたbjリーグの社員さんも涙してしまったそうです笑)

予定時間を大幅にオーバーする講演会となりましたが、退屈することは一度もありませんでした。通常業務を行った後に行われたセミナーにも関わらず、参加された富士通コミュニケーションサービスの社員さんたちも、最後までまっすぐと中野社長へと目をむけ、真剣に聞き入っていました。

最後に中野社長は「必ず47都道府県にプロチームを作ります」と公言し、「もしこの世の中のすべてのことがらに成功を求められるなら、この世の中に青年はいらない」というメッセージを送り、終演。

その後の懇親会では、若手社員の方々と気さくに言葉をかわし、bjリーグのレプリカボールを賭けたジャンケン大会では、20歳を超えた社員さんたちが、子供のような表情で、一喜一憂しながらジャンケンをしていたのが印象的でした。

3年目のシーズンを迎え、ビジネスモデルとしても、スポーツモデルとしても着々と成長を遂げているbjリーグ。
このリーグが元気に成長している理由は、トップにいる人間がバスケットが大好きでたまらないから――。
これに尽きるな、と感じました。


bj_official at 16:49│Comments(4)TrackBack(0)bjリーグ 

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この記事へのコメント

1. Posted by bj最高   2008/03/07 0:06:31
やっぱり組織のトップがどうゆう人間であるかって大事ですよねぇ・・・・
最近バスケのニュース見てると尚更そう感じます。
(-。-)y-
2. Posted by DDS   2008/03/07 19:21:30
素晴らしいお話をありがとうございました。 私は偶然にも、高岡へ観戦遠征(大阪ファンですが)した時に、中野社長様とお話しする機会がありましたが、改めてお人柄に惚れ直しさせて頂きました。
3. Posted by まみ   2008/03/07 23:39:03
bjは組織の人選にもファンに対するメッセージを感じます。中野さんも、さすが河内さんと双璧をなすだけの人ですよね。
>青木さん
bjtvからロクにギャラも出ていない(失礼!)とおもいますが、ご自分の行動半径のなかで最大限メッセージを発信しようとしている姿勢が素晴らしいと思います。これからもがんばってください!応援しています。
4. Posted by 青木美帆   2008/03/20 22:58:26
>bj最高さん
本当にそう思います。
「この人についていきたい」と下の人間が思える環境っていうのは、概して全体の雰囲気も良いものになりますものね。

>DDSさん
中野さんと会場でお話したというブースターの方、けっこう多いみたいですね。
中野さんの大きな大きな魅力は、上の立場にいてもいつも気さくでフットワークが軽いことなんだと思います。

>まみさん
応援していただいてありがとうございます!涙
これからもどうぞよろしくお願いいたしますね。

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プロフィール
青木美帆/Miho AWOKIE
1984年生まれ。早稲田大学卒業。早大体育会の報道紙「早稲田スポーツ新聞」でバスケットボール部を担当したことをきっかけに、在学中からバスケットボールに関する取材活動を開始。現在はフリーのバスケットボールライターとして中学バスケットボール(白夜書房)、FreeBas.(フリーペーパー)などで執筆中。周りからはさんざん「無謀だ」と言われていますが、体当たりで頑張っています。
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