2007年11月16日

東京アパッチの座間クリニックリポート

みなさんこんにちは。
今回は現在絶好調!イースタンカンファレンスの首位に君臨する東京アパッチの話題です。

東京アパッチは、bjリーグの中でもかなり熱心にクリニック活動を行うチームという一面を持っています。
「同じく東京都を本拠地とする東京FCもクリニックをたくさんやって認知度をあげました。いきなり集客には結びつかないですが、2、3年後を見据えて今から頑張ってるんですよ」と、フロントスタッフの和久井さん。
チームの広報活動として、地域への貢献活動として、そしてさらにはジョー・ブライアントコーチがクリニックが大好きなこともあって(ジョーHCは、体が二つあったら一体はクリニックだけをやっていたいほどクリニックが好きなんだそうです笑)、アパッチはクリニックを多く開催しているんですね。

そんなアパッチが10月28日にクリニックを行ったのは、神奈川県にあるキャンプ座間。在日米軍のお子さんたちを対象とした米軍基地内でのクリニックです。
米軍基地内に入るのは初めての私。免許証かパスポートがないと基地内には入れないということで、私は初めてパスポートを使用するのが、海外ではなく日本国内という貴重な体験をしました(笑)

基地内は日本語がほとんどありません。道路は右側通行でしたが、標識や消防署はすべてアメリカのもの。ジムで使えるお金もドルのみで(外の自販機は円が使えました)、おかげでものめずらしいオレンジ色と水色のゲーダレードを購入できず、非常に残念でした。

ジムに入ると、当然ながら飛び交うのは英語ばかり。3歳くらいから高校生まで、男女合わせて60人弱の参加者を、アパッチの5人の外国人選手とジョーHCが指導します。年齢別に子供たちを分けて(ハイティーンからは男女も分けていました)、サーキット形式のクリニックが開始! シュート、ドリブル、ディフェンス、リバウンド、5対5。それぞれのメニューに選手が一人ずつつき、ジョーHCはあちこちのアドバイス役。20分でひとつのメニューをこなし、次のメニューへ。一番小さい子供たちのグループは、当然ながらシュートがまったく届かず、選手も苦笑い。それでも抱き上げてダンク(のようなもの)が成功するようにしてあげていました。



それくらい小さい子は日本の子供となんら変わりがないのですが、小学生になると、日本人との運動能力の違いはハッキリとわかるものになっていました。知識としては知ってはいましたが、実際に目にしたのは初めて。とにかくびっくりです。アメリカ人の選手が持っている伸びやかさや筋肉のしなやかさ、リズム感が小さな体からあふれているんです。心から「すごいなぁ。うらやましいなぁ」と思ってしまいました。



高校生のスクリメージは迫力満点で、ずっと見ていても飽きないくらいの内容でした。同じアメリカンスクールに通う彼らは、基地内で放映されるCMや、ジムの職員からこのクリニックのことを知って参加したそうです。「アパッチの選手に会えてよかった」、「今まで知らなかったことを教えてもらえた」などの感想をコメントしてくれました。
たいがいの子供たちが「シュートがためになった」と言っていた中、180センチもない身長から豪快なダンクを何本も披露した男の子は、「自分の利き手でないほうに相手を寄らせるディフェンスの仕方を教えてもらったのがためになった」とコメントしていました。バスケットに対する志向はやはりかなり高いようで、クリニック終了後には「トライアウトはいつ開催するのか?」という質問をしてきたという彼。もしかしたら数年後、アパッチのメンバーになっているかもしれませんね。

子供たちのプレーを楽しそうに写真に収めていたベロニカさんは、3人の息子さんをクリニックに連れてきました。しかもグループがそれぞれ違うものだから、とても忙しそうでした(笑)長男はバスケットを、次男と三男は野球とサッカーに熱中しているというそうで、二人は朝から「行きたくない!」と随分渋っていたそうです。しかし、時間が経つにつれて楽しそうにしていたので安心したと話してくれました。
旦那さんはバスケットのスカラシップで大学に入学したほどの実力の持ち主で、ベロニカさんは陸上のスペシャリスト(なんとヘリコプターと同じ大学だったそうです!)。3人の息子にはどんなスポーツをやってほしいですか?とたずねたところ「子供が好きなことをやってくれたらそれでいい」との答えが返ってきました。
アメリカは季節によって楽しむスポーツが異なり、野球やバスケット、フットボールをかなりのレベルのところで両立させている人も少なくありません(ジョーダンやアイバーソンもそうでしたね)。そんなアメリカのお母さんらしいコメントでした。



少し時間を延長して、最後にはジョーHCのワンポイントレッスン。一人でもできるドリルを子供たちに伝授し、「必ず続けてみよう!」とアドバイスを贈り、クリニックは終了。クリニックの修了書にヘッドコーチ、各選手のサインをつけて、一人ひとりに手渡しました。

個人的には大アウェーでしたが(英語が非常に達者でないため…涙)、参加した選手にとっては母国の子供たちに教えるクリニック。とてもリラックスし、楽しそうな表情でクリニックを進めている様子がとても印象的でした。
また、アメリカの子供たちは感情を表現することがとても上手です。クリニック終了後、アパッチは米軍チームと練習試合を行ったのですが、子供たちは敵も味方関係なしに、好プレーが出たらとにかく大騒ぎ。日本人は子供の頃から感情を出すことをためらってしまいがちですが、彼らは周りなんてどうでもよくて、自分が楽しいってことを表現することが最も大切なんでしょうね。国民性というものがありますから真似しようとしてもなかなか難しいですが、そんなアメリカの子供たちの様子は、ただただ気持ちのよいものでした。

そんなこんなで、今回のアパッチ基地クリニックは、バスケット以上にアメリカの文化や習慣、考え方などを身をもって学ぶことの出来た非常に意義深いものとなったのですが、今回のクリニック取材での教訓はほんとただひとつですね。

英語を話せるようにならなければ…。

通訳さんがいなければ、私は一人でニヤニヤしている怪しい日本人だったことでしょう…。情けない。


bj_official at 10:17│Comments(0)TrackBack(0)bjリーグ 

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プロフィール
青木美帆/Miho AWOKIE
1984年生まれ。早稲田大学卒業。早大体育会の報道紙「早稲田スポーツ新聞」でバスケットボール部を担当したことをきっかけに、在学中からバスケットボールに関する取材活動を開始。現在はフリーのバスケットボールライターとして中学バスケットボール(白夜書房)、FreeBas.(フリーペーパー)などで執筆中。周りからはさんざん「無謀だ」と言われていますが、体当たりで頑張っています。
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