2007年9月21日
沖縄バスケの秘密に迫る!ハード編
さて、沖縄バスケ・ハード編です。
沖縄を本拠地とするビジネスを展開することにどのような利点があるのかを探ってみました。キングスが展開するビジネス戦略も紹介します。
今回キングスを取り上げるにあたって、まず公式サイトを参照した私は「キングスとは」というトピックにとても感心しました。
みなさんもご覧になっていただければわかると思いますが
…というより、もうここをご覧になっていただければ、私が言えることなんて何もないくらいなんですが(汗)キングスというチームが目指すものが明確に記されています。
なぜ沖縄のバスケなのか?
そもそもなぜ沖縄なのか?
沖縄だからこそ可能なビジネスモデルとは何なのか?
誰もを納得させる形でそれらは提示されています。
http://www.okinawa-basketball.jp/kings/whats/index.html
チームスタッフの間でも、当初このトピックはそれほど重要視されていなかったそうですが、制作が進むにつれてその重要性を感じ、軸がぶれないようかなり気を遣って作成されたそうです。
そんなトピックの中でも特に面白いな、と思ったのは
「沖縄のバスケを仲立ちとして、米琉親善に寄与します」
という項目です。
米軍基地が多く、4,5万人のアメリカ人が住んでいるとされている沖縄は、日本で最もアメリカ文化に強く影響されている場所。沖縄はインターハイの県予選から大勢の観客が体育館に詰め掛けるほどバスケットの人気が高いところですが、これもそもそもはアメリカ文化に拠るところが大きいのです。
具体的にチームがどのようなことで米琉親善に寄与していくのかというと、まずは10/13.14、米軍基地・キャンプフォスターで行われる東京アパッチとのプレシーズンマッチです。
米軍基地は基本的に民間人が立ち入ることはできないのですが、年に数回、民間人が自由に基地内に入ることのできるイベントが開催されます(これを「オープンゲート」と呼びます)。この日にゲームを行うことは、沖縄県民だけではなく在日アメリカ人にもキングスを知ってもらういい機会になるわけですね。
観客はアメリカ人と沖縄県民が半々くらいの動員になることを予定しているそうです。また、基地内で放映されるケーブルテレビでのCMや基地内でのチケット販売も決定。試合当日も、アメリカナイズされたアトラクションをたくさん取り入れて、アメリカ人にも楽しんでもらえる内容にしたいと、木村GMは話してくれました。
NBAを見て育ってきたアメリカ人相手に認められるチームになることは、並大抵のことではないと思います。しかし、その壁を乗り越えられたとき…それは、キングスを通じて日本のバスケットが認められたという、素晴らしいエポックとなることでしょう。
そういった意味では、このチームは非常に大きな任務を背負うことになります。しかし、チームスタッフ、プレーヤーともにそのことは感じていることでしょうから、プレッシャーを追い風に頑張ってもらいたいものです。
その他にも、ブルーシールアイスクリーム、オリオンビール、さんぴん茶など、本土にいる私たちにとっては「これぞ沖縄! 万歳!」というような気持ちにさせてくれる(笑)地元ブランド食品を試合会場で提供したり、旅行会社とのタイアップで修学旅行生など観光客の誘導、台湾や中国など近隣諸国との交流も視野に入れているとのことです。
こうやって見てみると、どれをとってみても沖縄でしかできないことばかり! 前回の記事で紹介したとおり、選手もバスケットスタイルも、「沖縄」を強く主張するものになりそうです。選手/環境両面でこれだけ拠点の強みを生かすことのできるチームは、これまでに存在しないのではないでしょうか。
逆を返せば沖縄は、それだけ選手/環境両面で個性をアピールすることのできる、日本では唯一無二の土地だということがよくわかります。
日本最南端に位置する沖縄は、日本、アメリカ、東南アジアと、様々な特徴を持つ人々が混ざり合うことで、その文化を豊かに育くんできました。その中では辛い歴史も存在しましたし、残念ながら、現在も多くの問題を抱えています。
しかし、この地に誕生した「琉球ゴールデンキングス」というチームは、スポーツの力でその文化をより豊かに発展させ、沖縄を新たなフェイズに連れて行く。そんな期待を感じさせるチームです。
では、最後に木村GMにキングスの野望を語っていただいて、今回のコラムを結ばせていただきます。
11/3の開幕戦、要注目ですよ!私も行く気満々です!!
木村GMが考える沖縄が持つ「可能性」とは?
木村:プロスポーツを経営するに当たっては、ホーム&アウェイがはっきりする地域だということ。ホームゲームでは100パーセントアウェイ状態になるくらいの地域密着関係を築いて、他のチームから「沖縄で試合するの嫌だなー」と思われることが目標ですね。
選手に望むことは何ですか?
木村:よく「バスケットをやることが仕事です」という選手の言葉を耳にしますが、それは違う。「バスケットを『見てもらうこと』が仕事なんだ」とよく話しています。そう考えれば、ファンへの接し方も自然と変わるだろうし、プロ意識も育っていくのではないでしょうか。
今シーズンの目標を教えてください。
木村:プレイオフ出場です。できれば地元開催の(笑) お客さんを巻き込んで、スリリングな展開を目指したいです。ということで、レギュラーシーズンの目標順位は2位。大阪さんも高松さんも同じカンファレンスで厳しい戦いになると思いますが、なんとか滑り込みたいです。
では、長期的なスパンでの目標となると?
木村:沖縄県民にとって「なくてはならない存在」になることです。つまり「バスケ」とか「スポーツ」とかいう枠を超えた存在になるということ。例を挙げるならニューヨークヤンキース。「キングスがなくなったら、明日から何を糧に頑張ればいいんだ」と思われるくらい、人々の心に根付くチームを目指したいです。
